第270回物質科学セミナー 2025 年 1 月 27 日 (月) 山崎義弘氏「分岐現象に対する超離散力学系の構築を目指して」
題名
分岐現象に対する超離散力学系の構築を目指して
講師
山崎 義弘 (早稲田大学 先進理工学部 物理学科)
日時
2025 年 1 月 27 日 (月) 16:20 – 17:50
場所
総合科学部 J206
講演要旨
分岐現象を示す低次元連続力学系モデルに対する超離散力学系モデル(max-plus 方程式) の動力学的性質について、これまでに我々が行ってきた研究の全体的な報告を行う。超離散モデルは連続モデルに乗算的な離散化(トロピカル差分化・正値差分化) の手法を適用して離散化した後、超離散極限をとることで得られる。本セミナーでは、1 次元・2 次元連続系での典型的な局所分岐(transcritical, saddle node, pitchfork, Hopf)の性質が、それらの系を離散化・超離散化することによって得られた差分方程式ならびに max-plus 方程式においてどのように保持されているかを解説する。また超離散力学系の一つの事例として、リミットサイクル解を有する連続系を超離散化することによって得られる max-plus 系が示す超離散リミットサイクル解の動力学的性質について紹介する。
理工学融合共同演習の認定科目です
世話人:戸田 昭彦 (内 6558)